どれが雑草?「抜くべき草」と「残していい草」の見分け方と付き合い方
2026/05/13
春から夏にかけて、お庭の草花が元気に育つと同時に、足元では様々な雑草もぐんぐん伸びてきますよね。

先日、Instagramのコメントでこんなお悩みをいただきました。
「葉っぱや花の形で『これは雑草です』と教えてほしいです。
いつもお花か雑草かわからなくて、草抜きに悩んでしまいます…」
たしかに、お庭に生えてくる草が「植えたもの」なのか「雑草」なのかを見分けるのは、プロでも迷うことがあるほど難しいものです。
Aonosumikaが提案する自然植栽のお庭では、実は「雑草は全て抜かないといけない」とは考えていません。
雑草も庭を彩る一部として、ゆるくお付き合いできると一番ラクですし、自然で美しい風景になります。
今回は、Instagramでのご質問にお答えして、「見つけたら抜いてほしい雑草」と「そのまま残してもいい可愛い雑草」をご紹介します!
草抜きの判断基準として、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【早めに抜くと後がラクな雑草】まずはこれだけ探してみよう!
雑草であっても絶対に抜かなければいけないわけではありません。
でも以下の4つのタイプの雑草は、お庭の環境や他の植物のために早めに抜いておくのがおすすめです。
1. ツタ系の雑草

ヤブガラシやヘクソカズラなどのツタで伸びる雑草は、他の植物や外壁にぐるぐると絡みついて成長してしまうところが厄介です。
小さいうちに気付けば、元の植物が覆い尽くされたり成長を妨げられたりするのを防ぐことができるため、早めに抜いておくと後がラクになります。
【見分け方のポイント】
・地面から這うように、ひょろっと細長く伸びてくる
・他の草花や木の幹に巻きつこうとしている
下の写真を見ると分かると思いますが、Aonosumikaのお庭では最初からツル植物を植えることは少ないため、細長く這い上がってくる草があれば「雑草だ」と判断しやすいです。
(ただし、お庭に「ブラックベリー」や「クレマチス」「ハニーサックル」などを元々植えている場合は、間違えて抜かないよう注意してくださいね)
2. 大きく成長する雑草

セイタカアワダチソウやノゲシ、アザミなどの上に大きく成長する雑草は、一気に巨大化してお庭で悪目立ちしてしまいます。
小さいうちに気付けば、根が深く太くなって抜けなくなる(腰を痛める原因になる)のを防げるため、早めに抜いておくと後がラクになります。
【見分け方のポイント】
・タンポポのような形のギザギザした葉っぱ
タンポポの葉っぱに似ていますが、タンポポよりもかなり大きな葉っぱです。
葉っぱだけで分からない場合は茎を見てみましょう
・葉っぱの中心から、太くてしっかりした「丸太のような茎」が上に伸びてきている
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成長してくると茎の太さが目立ってきます。
コンクリートの隙間からも生えるほど強い草ですが、地面にペタッと張り付いている「太い茎が立ち上がる前」に見つけるのが一番のコツです。
3. 樹木の芽(実生 - みしょう)

シマトネリコやクスノキなど、鳥が運んできた種や庭に植えている樹木から自生する実生は、ただの草かと思いきや木の赤ちゃんなので数年で大木になってしまいます。
小さいうちに気付けば、根が張って抜けなくなって業者に依頼するような事態を防げるため、早めに抜いておくと後がラクになります。
【見分け方のポイント】
葉の形は元の木によってバラバラですが、以下の2つが見極めポイントになります。
・普通の草花とは違い、茎の根本が茶色っぽく「木質化」していて硬い
・ほかの樹木の下など「誰も植えた覚えがない場所」から真っ直ぐピシッと生えている

「なんかこれ木の赤ちゃんっぽいな?」と思ったら早めに抜きましょう。
とはいえ、気づきにくくわかりにくいものなので、気になるなと思ったらプロに相談しましょう。
また最近ではグーグルレンズなどで写真を撮ると、高い精度で草や木の名前がわかります。
そういったものを使うと、より早く実生にきづくことができますよ。
【気になった時に抜く草】抜いておくとお庭がスッキリ!
「絶対に抜かないといけない!」というほどではありませんが、適度に抜いておくとお庭の景観を綺麗に保ちやすい草たちです。
特に増えやすいものや見た目が悪くなりやすいものを選んで紹介します。
1. スギナ

つくしの後に出てくるといわれるスギナ。
でもお庭ではつくしが出てくることはあまりなく、スギナだけが増えていくことがほとんどです。
・特徴や見分け方のポイント
スギの葉のような形をした草です。
地下茎で深く繋がっているため完全に根絶することは難しいですが、放っておくとどんどん増えてしまいます。
・抜くときのポイント
「全部抜いて撲滅しよう!」と意気込むと疲れてしまうため、増えてきて見た目が気になりだしたらパラパラと抜くくらいの気持ちで付き合うのがおすすめです。
2. カラスノエンドウ

よく生えている雑草で、小さなツタが他の植物に絡みついていきます。
似た雑草にフジナヨクサなどがあり、こちらも抜いておいた方が庭をきれいに保てます。
・特徴や見分け方のポイント
春に小さな赤紫色の可愛い花を咲かせるマメ科の植物です。
葉っぱの先からツルを伸ばして他の草に少しずつ絡みついていきます。
・抜くときのポイント
お花は可愛いのですが、放っておくとツタの性質に近いため周りの植物を覆ってしまうことがあります。
増えすぎないうちに適度に抜いておくと綺麗な状態を保てます。
3. ヨモギ
昔からお茶や草餅にも使われるヨモギですが、放置すると想像以上に大きくなります。
群生して他の植物の邪魔になってしまうことがあるので、増えているなと思ったら適度に抜いていきましょう。
・特徴や見分け方のポイント
ギザギザした葉っぱで、裏側が白っぽく、独特の良い香りがします。
・抜くときのポイント
根っこから抜けるようなら根から引き抜くとあとあとがラク。
全て抜かずに間引き程度にしてあえて残し、庭のみどりとして取り入れることもできます。
【残してOK!】そのままでも可愛い、お庭の味方!
次は、逆に「急いで抜かなくても良い(むしろ残した方が良い)」雑草たちです。
見た目が可愛いものや、お庭にとって良い働きをしてくれるものもあります。
1. カタバミ

クローバーに似たハート型の小さな葉っぱと、黄色などのかわいらしいお花を咲かせるカタバミ。
よく広がって生えますが、背が低くお庭の景観をそこまで邪魔しません。
「増えすぎたな」と気になった部分だけを抜くくらいで、自然なグラウンドカバー(下草)として楽しむのがおすすめです。
2. シロツメクサ(クローバー)

見た目が可愛いのはもちろんですが、実はマメ科の植物であるシロツメクサは、根に空気中の窒素を取り込む働きがあり、土を豊かにしてくれるという素晴らしいメリットがあります。
適度に残しておくと、お庭の土壌環境にとってプラスになります。
3. ドクダミ

独特の匂いと十字の白い花が特徴のドクダミ。
実は、ドクダミは土の中で根(地下茎)が繋がっており、無理に引っ張って途中でちぎれると、そこから余計に増えてしまうという厄介な性質を持っています。
白いお花自体は和の趣があって綺麗なので、基本的にはそのままにしておくのが良いでしょう。
あまりにも増えすぎて他の草花を飲み込んでしまうような時だけ、根から掘り起こすように抜くのをおすすめしています。
雑草と間違えやすい「草花の芽」
お庭の手入れをしている時、一番不安になるのは
「全部の雑草をきれいに抜かなきゃ」ということよりも、
「植えたはずの花を、間違って抜いちゃったらどうしよう…」ということではないでしょうか?
無数にあるすべての雑草を覚えるのは難しいですが、自分の庭に植えた「草花の新芽」の特徴さえわかっていれば、安心してお手入れができるようになります。
特に雑草と間違えやすいのは、「宿根草(しゅっこんそう)」など、冬には地上の葉が枯れて無くなり、春になってから再び地面から新芽を出す植物かと思います。
春になると何もなかった地面から急に芽を出して「これ雑草かな?」と迷いやすい、代表的な草花をご紹介します。
・フジバカマ

秋に美しい花を咲かせますが、春に出てくる新芽は少し雑草っぽく見えてしまうことがあります。
どんどん大きくなるため、雑草と間違えて抜かないよう気をつけてくださいね。
・ギボウシ(ホスタ)

日陰のお庭で大活躍するギボウシも、冬の間は葉がなくなっています。
「他の球根の周りから見知らぬ葉っぱが出てきた」と思ったら、それはギボウシの新芽かもしれません。
・アヤメ

春になるとシュッとした真っ直ぐな葉っぱが地面から出てきます。ススキなどの雑草の葉っぱに紛れてしまうこともあるため、うっかり抜いてしまわないように要注意です。
その他にも、ヤブコウジ、フッキソウ、シラン、ホタルブクロなども雑草と間違われやすい植物です。
お花を間違えて抜かないためのオススメの工夫
とはいえ、植えた草花の葉っぱの形をすべて覚えておくのは難しいですよね。
そこで、大切なお花を間違って抜いてしまわないために、今のうちから出来るおすすめの工夫を3つご紹介します!
① なんとなくの「定位置」を覚えておく

「この木のふもと」や「この石の横」など、毎年宿根草が出てくる場所を覚えておくと、その周辺の草抜きをする時に自然と慎重になれます。
また、場所で見分ける方法として、庭のあちこちから無造作に生えてくるものは雑草のことが多いです。
逆に、限られた場所やまとまって生えてきたものは植えた草花の可能性が高いといえます。
植栽してすぐなどはわかりにくいですが、2年目3年目と時間がたつにつれわかるようになっていきます。
なんとなくでいいので、「毎年花が咲く場所」を覚えておきましょう。
② お花が咲いた時に「葉っぱ」も一緒に写真を撮っておく
綺麗に咲いたお花だけでなく、その足元にある葉っぱの形をスマホで撮っておきましょう。
いざ春に新芽が出た時、「あ!この葉っぱの形、あの時のお花だ!」と見返しやすくなりますし、気になった時に葉っぱの形からネットで調べてみることもできます。
ネームタグを挿すのも良いですが、土に埋もれたり劣化して見えなくなってしまうことも多いので、写真に残しておくのがおすすめです。
③ 迷った時は「とりあえず1〜2週間抜かずに様子を見る」

「ん?これどっちだろう?」と迷ったら、焦って抜かずに少しだけ成長を待ってみましょう。
花が咲くまで待ってから抜いても決して遅くありません。
心配な場合は様子見して、「抜いた方が良い」「これは雑草だから抜きたい」と思えるようになってから抜けば大丈夫です。
雑草だから全て抜かなくては、と気負わずにゆったりとした気持ちで雑草とも付き合ってみてください。
さいごに:お庭に合わせた「自分たちのペース」で!

ここまでいろいろな雑草や草花を紹介してきましたが、お庭の広さや日当たりなどの環境によって、生えてくる雑草の種類も勢いもまったく違います。
ですので、「今回ご紹介したルールをすべて守らなきゃ!」とプレッシャーに感じる必要はありません。
反対に、これさえ守れば絶対に大丈夫というわけでもありません。
「草が生えていてもあまり気にならない」
「ある程度生えているくらいが自然で好き」など、
雑草が気になる基準も人それぞれです。
ご自身やご家庭のペースに合わせて、無理なくお庭と付き合っていくのが一番です。
ただし、ホテルやオフィスなど常に美観をキープしたい場所や、「やっぱり綺麗なお庭を維持したい!」という場合は、しっかり抜いておくのがおすすめです。
そうした場所を常に綺麗に保つには、定期的にプロのメンテナンスを頼っていただくのが手軽で確実です。
一般のご家庭のお庭でも、「雑草は気になるけれど、とにかく抜いている時間がない!」という時は我慢しすぎず、お気軽にプロを頼ってくださいね。
庭木の剪定をご依頼いただくついでに、一緒に草抜き作業をお任せいただくことも多いですよ。
「完璧を目指さず、気になる時にちょっと抜く」か「忙しい時はプロにお願いする」。
そんな気軽な気持ちで、お庭のある暮らしを楽しんでくださいね。


